〜 AYU 〜 |
学名:Plecoglossus altivelis
地方名:アイ、アイナゴ、アユゴ、アイノイオ、エノヨ、香魚、年魚
分布:北海道西部以南の日本各地
鮎という魚はほとんど日本の固有種といっていいほど、日本国内に偏って分布しています。そして日本人にとって太古からこれほど馴染み深い魚はいないでしょう。
その姿形の美しさ、スイカに似た芳醇な香り、淡白でありながら繊細な食味、そして一年という短く儚い生涯は日本文化特有の「滅びの美学」の世界観に見事にオーバーラップしています。私の住む群馬県では県の魚に指定されていて、鮎釣りもさかんです。水中生体写真家の内山りゅう氏はその写真集「アユ 〜日本の美しい魚〜」の中でこう書いています。
「清流に身を躍らせ、きらきらと輝く純潔な魚体は、川で遊んだ子供の頃の、遠い日の憧れそのもの。
四季の移り変わりとともに姿を変えるアユには、日本の川の自然そのものが映っている。」
私もこの魚に魅了されたひとりです。